戦争遺産を語り継ぐ(10月12日)
市教育委員会は、中沢にある駒ヶ根市民俗資料館内に「登戸(のぼりと)研究所平和資料館」を開設しました。同資料館の建物も登戸研究所の疎開先の一つであった戦争遺跡。太平洋戦争末期に上伊那地域などに疎開した旧陸軍の秘密機関である同研究所に関する資料を常設展示することで、戦争の教訓や平和の尊さを後世に語り継ぐことが目的です。
開館セレモニーと内覧会には、地元住民や関係者ら約40人が参加しました。当時関わった地元の人々も戦後長らく口を閉ざしてきた同研究所の実態は、1989年にスタートした赤穂高校の生徒有志らによる関係者への聞き取り調査で明らかになったそうです。
解説する松久さんと真剣に聞き入る来場者
この日を心待ちにしていたと話すのは同資料館の運営やガイドも担う「登戸研究所調査研究会」。展示には、風船爆弾の模型や爆薬を入れたとされる木箱、化学実験器具など同研究会が調査し収集したおよそ180点の資料が並びます。また、解説パネルで、研究内容や本土決戦に備えて上伊那に疎開してきた経緯、地元住民らの証言などを紹介しています。
同研究会の松久芳樹事務局長は開館を喜び「戦争遺産に触れ平和を考える場所になれば」と期待しました。
開館日は土日と祝日で、時間は午前9時~午後5時。平日は予約制で、希望者は市立博物館(電話0265-83-1135)に申し込み。12~2月は休館します。入場は無料です。
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更新日:2024年10月24日