議会機能向上推進委員会活動報告(令和3年度~4年度)

議会機能向上推進委員会では、議会基本条例に基づく議会改革の取り組みとして、市総合計画の進捗状況を評価・検証する事業評価をはじめ、政策立案や議会改革に係る議員研修、議会基本条例の検証、議会ICT化の推進などに取り組んでまいりました。令和3年度~4年度の主な活動についてご報告します。

議会機能向上推進委員会の開催

令和3年度、4年度ともに各10回の委員会を開催し、事業評価、議会基本条例の検証、政務活動費の導入などについて議論を重ねました。また、ICT部会を設置し、タブレット端末の導入など議会ICT化の取り組みを加速しました。

政策提言等の取り組み

市総合計画との整合性に着目した上での評価や、市の施策の目標設定に対する達成進捗状況の評価検証を行い、議会として執行機関側へ提言を行うことを目的に「事業評価」を実施しました。令和3年度からは、新たに「事業評価シート」を導入し、常任委員会毎に調査、意見聴取を行いました。最終的に全員協議会等での検討を経て「事業評価における要望・提言書」を市長へ提出しました。

1. 令和3年度

令和3年度事業評価
委員会 テーマ
総務産業委員会

1 駒ヶ根市公設地方卸売市場事業
2 観光事業

教育民生建設委員会

1 児童福祉総務管理事務事業
2 子育て家庭教育事業
3 社会福祉総務管理事務事業
4 自立支援事業
5 小・中学校教育管理事務事業

2. 令和4年度

令和4年度事業評価
委員会 テーマ
総務産業委員会

1 地域おこし協力隊事業
2 シルクミュージアム運営事業

教育民生建設委員会

1 自立支援事業
2 社会福祉協議会運営補助
3 民生委員会運営事業

先進地行政視察

1. 総務産業委員会
【日程】令和4年8月1日~3日
【内容】

  • 日本クアオルト研究所の取り組みについて<愛知県名古屋市>
  • クアオルト事業について、東九州バスク化構想について<宮崎県延岡市>
  • サウナのまち宣言によるまちづくりについて<大分県豊後大野市>

クアオルトの取り組み(宮崎県延岡市)

サウナのまちの取り組み(大分県豊後大野市)

2. 教育民生建設委員会
【日程】令和4年7月19日~21日
【内容】

  • 仙北市角館伝統的建造物群保存地区の保存と活用について<秋田県仙北市>
  • 地域福祉の藤里方式について<秋田県藤里町:社会福祉協議会>
  • 自殺対策の取り組みについて<秋田県秋田市:NPO法人蜘蛛の糸>

藤里町社協の取り組み(秋田県藤里町)

自殺対策の取り組み(秋田県秋田市)

議会基本条例の検証

議会基本条例は、議会の基本理念・基本方針等をはじめ、市民、市の執行機関及び議会の関係を明らかにし、品格ある議会としてあるべき姿を定めた駒ヶ根市議会における最高規範の条例として、平成26年12月に制定されました。
そのような中で、令和3年6月~令和4年3月、議会機能向上推進委員会が中心となり、議会運営について条例に規定されている各条文を検証し、これまでの議会活動が条文の目的を達成しているかどうかについて議論を重ね、検証結果をまとめました。
令和4年度には、検証結果に基づいた議員研修の開催、条例改正の検討などを行いました。

【検証結果概要】
1. 評価内訳

議会基本条例検証結果
内容 評価
A:達成(概ねその目的を達成したもの) 13
B:一部達成(一部その目的を達成したもの)  16
C:未達成(目的を達成できなかったもの) 1
D:未着手(取り組んでいないもの)  0
検証対象外 9

2. 概要
今回、平成26年の条例制定以降、初めて評価・検証を行ったが、全般的にA評価(達成)及びB評価(一部達成)が多い結果となった。基本理念・基本方針に基づき議員の責務を果たす中で、議会及び議員の資質向上をはじめ、事業評価や行政視察など委員会・会派を通じた調査研究活動、意見交換会・議会報発行・こども未来会議の開催などを通じた広報広聴活動など、市民との情報共有や市民参加の推進、市に対する政策提言など、一定の成果が上げられており、概ね目的が達成されている状況である。
一方で、C評価(未達成)はもちろんのこと、B評価の項目についても課題が明確になっていることから、今後、議員間討議の活性化や政策立案に向けた取り組み、ICTを活用した更なる情報公開・情報共有の取り組み、市民等の傍聴を促進する積極的な取り組みなど、検証結果に基づく議会全体での議論が求められる。
今後も市民ニーズや社会情勢等の変化に柔軟に対応できるよう定期的な検証を行い、開かれた議会を常に意識しながら議会改革に取り組んでいくことが必要である。

議会ICT化の取り組み

ICT部会が中心となり、タブレット端末及びペーパーレス会議システムの導入、一般質問録画配信、コミュニケーションツール活用による情報の即時共有などに取り組んできました。

1.タブレット端末・ペーパーレス会議システムの導入

議会・議員活動の活性化・効率化やウィズコロナに対応した新しい生活様式の実践を図るため、タブレット端末(SurfacePro8)とペーパーレス会議システム(moreNOTE)を導入。令和5年2月臨時会及び3月定例会において試行運用後、令和5年度からの本格運用を目指し、議会運営・議会業務の効率化、情報の即時共有、資料のペーパーレス化による環境配慮、議会機能強化の推進、執行機関側との円滑な情報共有と市民に対する迅速・的確な情報提供などを実践する。

2.コミュニケーションツールLINEWORKSの活用

グループトークを中心に議員と事務局で共有する「市議会グループ」をはじめ、委員会や会派などで作成するグループを通じて情報の即時共有を実践しました。原則電子メールは使用せず、ノート機能を使い、全ての通知・連絡を行うこととしました。通知手段が一本化されたことにより確認漏れが防止され、情報の即時共有が容易に可能となったほか、カレンダー機能で全体スケジュールの共有、アンケート機能で会議出欠・日程調整・安否確認(防災訓練時など)、フォルダ機能で行政視察や議員研修等の写真共有など、コミュニケーションツールとして幅広く効率的に活用しています。

3.一般質問YouTube録画配信

令和2年3月より、YouTubeによる定例会一般質問録画配信を実施しました。チャプター機能を活用し、興味のある質問を選べるように工夫しました。

4.AI文字起こしツールの活用

本会議・委員会などでAI文字起こしツールを活用し、議事録作成を効率化しました。

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更新日:2023年05月01日