市長が市政を解説

市長が市政を解説は、市報こまがねに毎月掲載しています。

子育て全力応援が3年目(令和5年4月号)

通学カバンを手に喜ぶ子どもたち

通学カバンを手に喜ぶ子どもたち

コロナ禍で深刻さを増した課題の一つが少子化です。駒ヶ根市の令和2年の赤ちゃんは200人に減少しました。そこで、3年4月「子育て全力応援」を宣言し、3年間を集中応援期間として取り組みを進めています。

部課を越えて育児中の職員も参加し、プロジェクトチームを設置。市内の子育てサークルとネットワークをつくり意見交換を続けています。役所だけでなく子どもに関わる皆さんとともに考え、効果的な施策づくりを目指してきました。

新小学1年生にモンベル社製通学カバンを贈る事業や、アルプスドーム開放、子育て応援アプリ改善などは、このチームから生まれました。駒ヶ根高原の旧ちびっこ広場も子育て世代の声を踏まえて改修、3月に一部オープンします。

新年度は集中応援期間の最終年となります。さらなる取り組みを広げ、子育てが楽しくなるまちを目指していきます。

草の根の国際交流を広げて(令和5年3月号)

市民の皆さんによる国際交流の様子

市民の皆さんによる国際交流の様子

駒ヶ根市に国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊訓練所が設置され、半世紀近くになります。帰任後、移住される隊員OB、OGの方も多く、さまざまな分野で活躍されています。こうした土壌が、市民の皆さんによる国際交流を広げてきました。
市として草の根の国際交流をテーマに意見交換する「駒ヶ根フォーラム」を昨年から、外務省やJICAと共催で始めました。コロナ禍のため昨年はオンラインで行いましたが、今年は2月16日、赤穂公民館でリアルに開催できました。
ネパールでの母子保健協力をテーマに、ネパール交流市民の会や県看護大、JICAなどから専門家が登壇。駐日ネパール大使も参加、講評をうかがいました。
来年以降、国際交流に取り組む市外の団体を招くことも検討します。フォーラムを多くの方が交流する場に育てたいと考えています。

協力の輪を広げて(令和5年2月号)

田中平八の顕彰講演の様子

田中平八の顕彰講演の様子

人口3万2千人と、大きくはない駒ヶ根市の課題の一つは人材です。時代の変化に伴い必要となる、多様な事業を職員だけで担うことは難しいのが現状。そこで、外部の人材や団体との取り組みが重要となります。

昨年策定しましたデジタル戦略は、都内のIT企業から2人を招きリーダーをお願いしました。実務を知る職員と最先端技術を持つ専門家が力を合わせ効率的に進めることができました。

郷土の先人、田中平八の顕彰事業は東京証券取引所の全面協力で、草の根国際交流をテーマに行う「駒ヶ根フォーラム」も外務省、JICAと共催で、それぞれ実施しています。各団体の人脈などを生かし、幅広い取り組みが可能となります。

「シン“KOMAGANE”プロジェクト」で公募した市民の皆さんの映像は映画プロデューサーに、若手職員の企画コンペはシンクタンクの専門家に、いずれも審査をお願いしています。今後も、さまざまな協力の輪を広げていきます。

働き盛りの皆さんへ(令和5年1月号)

事業所での健康教育の様子

事業所での健康教育の様子

健康は全ての出発点です。ただ、働き盛りの皆さんは無理をしがちではないでしょうか。市は、こうした世代に自身の体に関心を持ってもらおうと、 活動量計を使い健康経営を支援する「こまがね健康ステーション for business」を進めています。

登録した企業に健康教育を6カ月間行います。保健師らが訪問し活動量計や生活アンケート、食事、睡眠などのデータを基に、従業員の皆さんの運動など生活改善を図っていきます。

もちろん、活動量計は個人でも購入できます。3,300円で、最大1,000ポイントのえがおポイントが付きます。購入・登録された方には銀座通りのスポーツ施設「ゴッチャウェルネス駒ヶ根」を1回500円で利用できる特典もあります。

活動量計を購入された方は約2千人になりました。利用による医療費削減効果も分かってきました。お気軽に健康ステーション(電話 98-8658)へ、お問い合わせください。

重層的支援を進めます(令和4年12月号)

居場所づくりの一端を担う活動

居場所づくりの一端を担う活動

日本は高齢社会に入りました。引きこもりなど、さまざまな事情を抱える方も増えています。一人一人に寄り添った福祉施策を進めるためには、幅広くかつ丁寧な対応が求められています。

駒ヶ根市は相談や参加、地域づくりを一体的に進める「重層的支援体制」を始めています。介護や障がい、困窮などの課題に取り組む関係者が会議を開き、情報を共有し効果的な支援策を組み立てます。部署ごとの縦割りでなく横断的な対応により、支援すべき方が制度のはざまに落ち込まないようにすることが目的です。

また、相談しにくい方へ積極的に働きかける、アウトリーチ等の事業も社会福祉協議会に委託し始めました。家庭訪問などを通じて関係を築き、継続的に寄り添って必要な対応を進めます。

さまざまな施策を組み合わせることが、問題解決に近づく鍵になります。今後も工夫を重ねてまいります。

駒ヶ根高原に通信、交通インフラ(令和4年11月号)

実証実験を行った電動バス

実証実験を行った電動バス

ウィズコロナ時代は、観光需要の急回復が見込まれます。主役は個人や小グループでしょう。こうした人たちは、自分で情報を集め行動します。そのため、観光地では通信インフラや交通手段が一層重要です。

駒ヶ根市は本年度、菅の台バスセンターなど駒ヶ根高原8カ所で屋外Wi‐Fiの運用を始めました。訪れた方に気軽にインターネットを使っていただくことが狙いです。利用の際、高原に欲しい施設などのアンケートも行っており、収集・分析し施策に生かしていきます。

9月には2年連続で電動バスの実証実験も行いました。本年度は車両を大型化し、高原から養命酒や本坊酒造 マルス信州蒸留所を回りました。予約不要としましたので、幅広い方に利用が広がったものと思います。成果を踏まえて導入を検討します。

駒ヶ根ファームスや森と水のアウトドア体験広場にある、老朽化したウッドデッキは来年の夏山シーズンまでに改修します。新時代に向けて準備を進めます。

竜東の新たな玄関口に(令和4年10月号)

施設建設予定の新宮川岸地区

施設建設予定の新宮川岸地区

竜東の新宮川岸地区で、土地改良事業にあわせ新たな拠点をつくる事業が来春から動き始めます。リニア中央新幹線工事の発生土で土地を整備し、農産物の販売・加工などの施設を建設する計画。多くの人が集う、竜東の玄関口を目指します。

建設地は新宮川岸の交差点に面した約7千平方メートル。交差点をはさんだ飛び地も一体的に整備を予定しています。JR東海が来春から約2年かけて土地を造成。施設の詳細は今後詰めますが、農業関係施設のほか公園なども備え、最大の魅力である中央アルプスや天竜川の素晴らしい眺望を生かし楽しい場所としたいと考えています。

もう一つの特色は施設建設が市、運営は地域の皆さんと役割分担し拠点づくりを進めていることです。コミュニティーの力で、竜東の新たな顔に育てていただくことを期待しています。駒ヶ根高原、中心市街地と並ぶ集客の拠点とすることで、市全体の一層の活性化につなげていきます。

あなたの夢を芝生で実現(令和4年9月号)

可能性を秘めた芝生の広場

可能性を秘めた芝生の広場

北の原公園の一角に「みんなの広場」が完成しました。最大の特色は、約1,340平方メートルの芝生です。プール跡地ならではの平坦な長方形に整えられ、市街地では貴重な空間となりました。

この広場で、やってみたいことはありませんか。市は9月から来年3月まで、広くアイデアを募り実際に行っていただくことにしました。使用期間は1日から3カ月までで、無料です。ただし、夜や大音量の音楽、火の使用ができないなど一定の条件はあります。

遊具など施設をつくる選択肢もあります。しかし、広々とした芝生を舞台に、思い思いの取り組みができることは非日常体験で、なかなかぜいたくな使い方です。だからこそ、多くの知恵を借りて、このスペースを生かしたいと考えました。

市内外の個人や企業、NPO法人でも結構です。公園の新たな可能性を開く、これぞという企画をお待ちしています。ぜひ、都市計画課までお問い合わせください。

シン“KOMAGANE”プロジェクト進行中(令和4年8月号)

よく遊んだ大好きな公園を撮影

よく遊んだ大好きな公園を撮影

本年度「シン“KOMAGANE”プロジェクト」を進めます。「真」「伸」「新」「深」など多様な意味を込めたマーケティング・プロモーション戦略。コロナ後の「シン市民」を探り、まちづくりにつなげます。

取り組みは3本柱。1本目は女性が魅力的と思うまちとする手掛かりを探ること。専門家が担当部署と関係者へのインタビューなど調査・分析を行っています。

2本目は若者がターゲット。首都圏の女子大と中高一貫の私立学校の皆さんに合宿していただき、新鮮な目で課題を指摘し、アイデアも提案してもらおうと準備を進めています。

3本目は市民の皆さんへの動画募集です。「大好きな駒ヶ根」をテーマに、スマホなどで風景や食べ物、人物など自由な素材を数十秒の動画で撮影していただこうと考えています。映画プロデューサーが選考し、作品にまとめる計画です。市内外の皆さんと駒ヶ根の良さを考えるきっかけにしたいと思います。

新たな設計図でまちづくりを(令和4年7月号)

計画の内容を審議する市基本構想審議会

駒ヶ根市は本年度、第5次総合計画をスタートしました。行政は法と制度の中での仕事です。その中でも総合計画は最も基本となるものです。いわばまちづくりの設計図といえます。

実は令和5年度までの10年を対象とした第4次総合計画がありました。しかし、世界を変えた新型コロナウイルスの流行は想定していません。働き方・暮らし方が変容する中、ふさわしい設計図が必要です。第4次を前倒しで終え、新たに策定することにしました。

対象期間は5年です。第4次は10年でしたが、変化の速い現代に対応するには、長期の計画ではズレが大きくなると考えました。中間年で進行状況をチェックし、必要な見直しを行います。

ひとづくりなど5つの基本目標と6つの重点プロジェクト、さらに自治体DXや健全な行財政運営など5つの共通基盤が支えます。「広場のようなまち」を目指して取り組んでいきます。

ワースト5からの脱出(令和4年6月号)

基金残高と将来負担比率の推移

基金残高と将来負担比率の推移

財政再建は駒ヶ根市の大きな課題です。総務省は自治体の財政を見る4指標を定めています。このうち将来負担比率は、収入に対する借金の割合を示します。

平成30年度に197.2へ上昇、全市町村中ワースト5位でした。暮らしを良くするには一定の借金が必要との考えもあります。しかし、膨らめば子や孫の世代も背負わなくてはなりません。

対策は収入増と支出減です。ふるさと納税は令和2、3年度に5億円を超え連続で最高を記録。再建ビジョンに全事業を3年で見直す「サンセット条項」を入れ、公共施設を10年で1割減らす計画も策定しました。この結果、2年度は143.3でワースト25位に改善。3年度は126.2、4年度も122.3と、最悪期から約70ポイント低下し、ワースト30から脱出できる可能性も見えてきました。

ただ、県内ではなお最高水準です。粘り強く取り組みを続けていきます。

この記事に関するお問い合わせ先
総務課 秘書広報室

〒399-4192
長野県駒ヶ根市赤須町20番1号
電話 0265-83-2111(代表) 内線262
ファックス 0265-83-4348
お問い合わせフォームはこちら

更新日:2023年03月20日