市長施政方針

令和4年度施政方針(令和4年2月22日)

私たちは、『ともに創ろう 笑顔あふれるまち 駒ヶ根』を合言葉にまちづくりを進めます。

「愛と誇りと活力に満ちた駒ヶ根市」をめざして

はじめに

本日、令和4年第1回市議会定例会の開会にあたり、令和4年度当初予算案をはじめ、市政の重要な議案の提案説明に先立ちまして、市政運営に対する私の所信の一端を申し上げます。

さて、令和4年度は駒ヶ根市にとって大きな節目となります。市の最も上位の計画であります、第5次総合計画がスタートし、新たな羅針盤のもとでのまちづくりが始まります。

2年を超える新型コロナウイルスの感染拡大に世界中の人々が向き合う中で、暮らし方や働き方は大きく変わり、社会を支える価値観も変容しようとしております。今後、ワクチン接種が広がり、有効な治療薬が開発・普及するなど、技術や知見が蓄積され、ウイルスと折り合いをつけて暮らすことができる、ウィズコロナが実現すれば、感染流行前とは異なる世界が始まっていくことは確実です。後世の歴史家は、私たちが生きているこの現代を、コロナ以前とコロナ以後と区分するかもしれません。

こうした転換点を迎えたことを踏まえ、駒ヶ根市は新たな時代にふさわしいまちづくりを進めるため、第4次総合計画を前倒しで終了し、第5次総合計画を策定し、スタートすることとしました。対象期間も、第4次までの半分、5年としました。情報通信を始めとして、さまざまな分野で技術革新が進んでいます。これまでにないテンポで、社会が、世界が動いています。2年かけて10年間の総合計画を策定する、これまでのやり方では、現実とのずれが大きくなる恐れがあると判断いたしました。もちろん、計画策定にあたって、10年先、20年先の将来を見据えることは大前提であります。視線を高く持たなければ、新たな時代を開くことはできません。

これまでのウイルスとの戦いを通じて、私たちはさまざまことを学びました。まちづくりの観点から考えますと、多様性を尊重することの重要さであります。コロナ以前は、多くの人や企業、生産拠点が都市に集まり、仕事をし、暮らすことが効率的であり、発展への近道とされてきました。しかし、新型コロナウイルスは、こうした集積、クラスターに乗じて一気に勢力を広げました。感染を防ぐために、人々は分散し、接触する機会を減らすことが求められました。

これは、近代以降の都市のあり方の見直しを迫ることであり、都市を基盤に発展を続けてきた資本主義そのものも曲がり角を迎えることになりました。

さらに、技術の発展によって、分散し、接触を避けても、仕事や暮らしが成立するようになりました。オフィスに集まらなくても、国を越えて出張しなくても、自宅にいて、オンラインで仕事や会議をすることは日常の光景になりました。現場に行かなくてはできないとされた、工場内の仕事にもオンライン化される分野が出てきました。食事や買い物、医療など、さまざまな分野でオンライン化は広がっています。コロナ禍という危機が、すべてのものがインターネットでつながる、IOTを加速化したといえます。

こうした変化は暮らしの変化を後押ししています。どこにいても仕事ができるのであれば、窮屈な都市に住む必要はありませんし、転勤も不要になります。実際に住居地を社員の選択にゆだねる大手企業も出てきました。「ワークファースト」ではなく「ライフファースト」の流れが始まったとの指摘もあります。昨年の人口動態をみると、東京23区の人口が減少に転じ、東京都全体の社会的増加も大幅に減少しました。長年続いてきた東京一極集中の流れが変わる兆しが出てきました。

ただ、地方にとってチャンスだと喜ぶには、まだ早いといわなくてなりません。東京都を脱出した人たちの多くは、神奈川県や千葉県など首都圏にとどまっています。さらに、考えなくてはいけないことは、ひとことで移住といっても、さまざまな形があるということです。完全に暮らしの拠点を移すのか、セカンドハウスを持ち都市と行き来をするのか、年に何回か滞在するだけなのか。また、人生のステージや、家族それぞれの事情にあわせて、それぞれが住む場所を選ぶケースもあるでしょう。確かなことは、暮らしのベースである、働き方が多彩になれば、暮らし方も多彩になっていくということです。

このような状況が進めば、市民の定義そのものも変わっていくことも考えなくてはなりません。さまざまな暮らし方を選ぶ、さまざまな人たちを想定して、この駒ヶ根市が住みたくなり、居心地の良い場所になることを目指していかなくてなりません。これが、多様性が、まちづくりでキーワードとなる理由であります。互いに尊重しあい、自由に活動できる、広場のようなまち。就任以来、申し上げてきました目標は、コロナ後をにらむ今、一層、重要になっていると考えます。

こうした認識を踏まえ、第5次総合計画では、市民憲章に掲げる「愛と誇りと活力に満ちた駒ヶ根市」の創造を基本理念として位置づけ、「誰もが自由闊達にいきいきと活躍する広場のようなまち」の構築を目指して、5つの基本目標と、6つの重点プロジェクトを掲げ、自治体DXやSDGsの推進などの実現に向けた共通基盤のもと全庁体制で推進してまいります。

経済の先行きにつきましては、やはり、新型コロナウイルスの影響で日本経済の回復テンポは鈍っています。2021年の実質経済成長率は1.7%で、マイナスだった前年からプラスになったものの、小幅の上昇にとどまりました。直近の21年10~12月期は前期比で年率5.4%増となりましたが、今年1~3月期は急減速するとの見方が大勢となっています。原油を始めとする資源価格の世界的な上昇の影響も広がっており、マクロ経済の先行きは不透明さを増しております。

また、地域経済の状況ですが、昨年11月に実施しました市内企業86社の景気動向調査によると、製造業では前回調査と比べて、売り上げで見るDI指数は上昇し受注は回復傾向にあります。しかし、半導体をはじめとした部品供給の遅れなどの不安要素があります。建設業は、売り上げは回復傾向にありますが、ウッドショックなどで原材料の高騰の影響が指摘されています。また、商業や観光業などでは客足が以前の水準に戻っておりません。このような状況の中、「人材が不足」とする企業は全業種とも半数以上を占めており、人手不足も大きな懸念材料となっています。

地域経済は政策の基礎となります。国の景気・経済対策も注視し、適切かつ速やかな対応に努めてまいります。

大きな課題となっている新型コロナウイルスへの対応では、昨年から始まったワクチン接種は、医師や、歯科医師、看護師、薬剤師など医療関係者の皆さまのご尽力や、市民のボランティアの皆さまのご協力によって、順調に進めることができました。これまでに12歳以上の接種対象者の概ね90%の方が2回の接種を終えています。

さらに、高齢者の皆さまへの3回目の接種を2月11日から開始しました。国の方針が二転三転する中、医療関係者の皆さまには、たびたびのスケジュール変更をお願いし、ご負担をおかけしております。関係する皆さまのご尽力によって、2月末には高齢者の約8割、3月末には接種対象者の約8割の接種枠を、それぞれ確保することができました。深く感謝を申し上げます。2回目までと同様、スムーズに進むよう、皆さまと力を合わせて取り組んでまいります。さらに、5歳から11歳の子どもの皆さまへの接種も、国の方針に従い、接種体制を整えてまいります。市民の皆様には、引き続きのご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和4年度当初予算案の概要

それでは、今定例会に提案します、新年度予算について申し上げます。

最初に申し上げました通り、新年度は、第5次総合計画のスタートの年となります。主要施策や重点プロジェクトへ集中的に予算配分するとともに、引き続き、新型コロナウイルス感染症への対応や財政健全化の推進に取り組むため、「第5次総合計画の実現に向けて未来の駒ヶ根市を開く予算」としました。

なお、新型コロナ感染症の収束が見通せない中、市民生活に影響を及ぼすことのないよう、国の経済対策(補正予算)に合わせて、令和3年度補正予算と令和4年度当初予算を一体として編成することで、切れ目のない迅速な取り組みを進めていきます。

それでは、当初予算につきまして、概要を申し上げます。

一般会計予算の総額は、148億5,500万円で、前年度当初予算と比べて、1億2,500万円、0.8%増加しました。特別会計・企業会計は、109億5,625万1千円で、2億5,358万3千円、2.4%の増となりました。この結果、令和4年度の予算総額は、258億1,125万1千円、前年度当初予算と比べて3億7,858万3千円、1.5%の増加となりました。

令和4年度の主要施策

次に、主要な施策について、第5次総合計画に沿って順次説明いたします。まず、6つの重点プロジェクトについてであります。

【1】 重点プロジェクト

1.少子化対策×健康資源の充実

初めに、1つ目の少子化対策・子育て支援プロジェクトであります。全国的な少子化がコロナ禍で拍車がかかっているとの指摘もあり、2020年の駒ヶ根市の出生数は200人にまで減少しました。この危機的な状況を打開するため、昨年4月「子育て全力応援」を宣言し、部課を超えたプロジェクトチームを組織し、子育てサークルなどの皆さまとネットワークをつくり、真に求められる政策づくりを進めています。令和4年度は、集中応援期間の2年目となり、さらに新たな事業を加えて、全市挙げて少子化対策・子育て支援に取り組んでまいります。

(結婚、妊娠、出産の希望支援)

まず、結婚を機に駒ヶ根市への移住を考えるきっかけとしていただくため、本年度から実施している「子育て&移住・マイホーム支援事業」に加え、新たに、従前から駒ヶ根市に住んでおられて、結婚された方にも、住居の確保や転居の費用の一部や、新婚生活に必要な家電類の購入費用の一部を支援することといたします。

また、産前産後の女性の皆さまが安心して検診や買い物に出かけることができる、セーフティネットとして、「妊婦さん応援タクシー」事業を創設します。母子健康手帳の発行に併せてタクシー券をお渡ししますので、ぜひ利用してください。

出産を希望する世帯への支援としては、妊婦健診の公費負担を継続し、不妊治療医療費の助成の上限10万円を、20万円に拡大します。3歳児健診時で、視覚機能の問題を迅速かつ正確に測定できる眼科屈折検査測定機器を導入し、母子の負担軽減等につなげてまいります。

(成長過程に応じた子育て支援)

次に、成長過程に応じた子育て支援であります。ライフスタイルの変化等により、安心して子育てができる環境や、気軽に利用できる子育て支援サービス、相談窓口の充実が求められています。要望をたくさんいただいていた、子育て支援センター「きっずらんど」の土曜日の開館や、ファミリーサポートセンター事業等への利用料補助を新たに実施してまいります。

また、令和5年4月から、小学1年生全員に通学かばんをお贈りする事業を始めます。令和4年度中に関係者の皆さまと協議し、デザインなどを決めてまいります。毎日背負うカバンですので、「アルプスがふたつ映えるまち」にふさわしいものとするよう、駒ヶ根市と包括連携協定を締結している「株式会社モンベル」が製造する「通学リュック」を基本的な仕様としたいと考えています。

子どもの健やかな発達を促す遊びの場を確保するため、試験的に「アルプスドーム」を定期的に開放します。雨が降っても、のびのびと運動ができる、広々とした人工芝の施設ですので、ぜひ、子育て中の多くの皆さんにご利用いただきたいと思います。

その他、コロナ禍で停滞している交流の場を創出するため、「いい育児の日」に関連して、親子が楽しめるイベントを開催してまいります。

昨年から始めました、育児支援のための商品券をお贈りする「赤ちゃん育児ライフ応援事業」や、出産から育児にまつわる経済について学んでいただく機会となる「パパママライフプラン教室」などの事業も、引き続き実施してまいります。

医療費につきましては、子どもの通院に係る給付対象を、これまでの中学3年生までから、18歳までに拡大し、より一層の支援を行ってまいります。

このほか、結婚を希望する方たちの出会いや結婚の支援、男性の育児参加を促すための支援策も行っていきます。学校ICTの推進や放課後学習支援などの学習環境の充実、女性が結婚・出産しても働き続けることができる雇用環境の確保に向けて企業などとの連携を図り、「結婚・出産・子育て」をしやすい環境の確保を図ってまいります。

子育て環境のハード面では、菅の台ちびっこ広場をリニューアルします。遊具等の更新にあわせて、樹木の伐採や剪定を行い、親子が集い、明るく賑わいがある場といたします。また、語らいの森や、馬見塚公園のトイレに、おむつ替えシートを設置し、乳幼児を連れた保護者の皆さまが安心して利用できる公園づくりも進めます。

2.共生社会づくりプロジェクト

次に、2つ目の重点プロジェクト、共生社会づくりであります。誰もが、住み慣れた地域で、自分らしく心豊かに暮らし続けられるよう、住民の皆さまや多様な主体が支え合い、地域をともに創っていく「地域共生社会」の実現を目指します。

(包括的支援体制の整備)

急速な少子高齢化等による世帯構造の変化により、個人や世帯の抱える問題も複雑化、多様化し、従来の仕組みでは対応が困難な状況も生まれています。

そこで、高齢、障がい、児童、生活困窮、など、課題によって縦割りだった福祉の支援を、当事者を中心に据えた「丸ごと支援」へ移行していくため、本年度策定いたしました「地域福祉計画」に基づき、さまざまな課題に対応できる包括的な支援体制づくりを進めてまいります。

複雑化した課題には、関係者による「重層的支援会議」を開催して対応を検討し、共通認識を持って支援していきます。新年度では、つなぎ先の見つからない方に、継続的に寄り添う、伴走型支援である「アウトリーチ等事業」に新たに取り組んでまいります。

(地域活動の担い手の育成)

また、共生の社会をつくるためには、他者への共感や人と人とのつながりをベースにした、地域活動の担い手が必要となります。住民の地域福祉に関する意識を醸成し、ボランティア活動や、地域生活支援体制の拡充、通いの場などの活動の充実を通じて、担い手の育成を図ってまいります。

3.生涯活躍のまちづくりを軸とした中心市街地(まちなか)再構築プロジェクト

次に、3つ目の重点プロジェクト、生涯活躍のまちづくりを軸とした中心市街地(まちなか)再構築プロジェクトです。

(多世代・多文化交流の促進・新たな人の流れ)

交流拠点施設として昨年「ゴッチャウェルネス駒ヶ根」が銀座通りにオープンし、多くの市民の皆さんにご利用いただき、新たな人の流れが生まれつつあります。

引き続き、「地域再生推進法人」である、青年海外協力協会(JOCA)をはじめとする「生涯活躍のまち推進協議会」と連携して、「ゴッチャウェルネス駒ヶ根」に続く「地域交流拠点」や「健康づくり拠点施設」等を計画的に設置し、まちなかへの人の流れを、さらに大きなものにしてまいります。

これらの拠点施設をはじめとした地域の資源を活かす「学びと交流のプログラム」を軸に、多様な人々が関わり合う場づくりを進めてまいります。企業研修や教育旅行などによる来訪者の増加を図り、関係人口を広げ、駒ヶ根市への関わりを深めてもらうことで、人の流れの創出に結び付けてまいります。

(活躍の場づくり)

また、中心市街地における生涯活躍のまちづくりにより、多様な皆さんの「活躍の場」を設けてまいります。それぞれの状況に合わせ「就労」「ボランティア」「生涯学習」といった機会を創出し、役割や生きがいを感じられる場づくりを行います。

(健康増進)

さらに、「健康づくり拠点」では、市民ひとりひとりが自らの「予防的な健康づくり」に取り組む機会を創出し、健康で活躍できる社会づくりにつなげてまいります。

(まちなかの魅力を高める)

これらの取り組みとあわせて、これまで取り組んできました「こまがねテラス」との連携も継続し、賑わいを創出してまいります。

4.竜東振興プロジェクト

次に、4つ目の重点プロジェクト、竜東振興プロジェクトであります。竜東の玄関口に位置する新宮川岸地域において、リニア発生土を活用した土地改良法に基づく圃場整備事業を進めるとともに、ここに非農用地を確保し、農産物の直売所や加工所などの施設整備を図ってまいります。中沢・東伊那両地区の、いわばショーウインドーにしたいと考えております。

(竜東地域における農業振興と地域の賑わい・活性化の推進)

さらに、「シルクミュージアム」や「ふるさとの家」などと結びつけ、竜東地域の活性化を目指します。豊かな自然景観を活かし、多くの市民や観光客の皆さまをひきつける、新しい交流拠点づくりを進めていきます。

将来的には駒ヶ根高原エリアや中心市街地エリアとの連携を強め、市全体の活性化につなげていきます。

農産物の直売所や加工所などの施設整備では、地元住民で組織しておられる、竜東開発委員会の皆さんをはじめ、農業者、学生、女性、子育て世代など、さまざまな方のご意見等を踏まえ、引き続き、具体的な計画づくりを進めてまいります。

また、この圃場整備事業は、事業主体である新宮川岸地区共同施行委員会や関係機関などと連携を図り、令和4年秋以降には工事に係る説明会を開催し、住民の皆さまの安心・安全に十分配慮して進めてまいります。

5.地域資源を活かした観光地域づくりプロジェクト

次に、5つ目の重点プロジェクト、地域資源を活かした観光地域づくりプロジェクトであります。地域資源のブラッシュアップや情報通信技術の活用などにより、魅力的な地域を目指します。

駒ヶ根市には、中央アルプス国定公園などの山岳観光を柱に、年間約120万人の観光客が訪れます。しかし、新型コロナウイルスの影響で、観光産業は大きな打撃を受けています。こうした状況を踏まえて施策を展開する必要があります。

(駒ヶ根高原グランドデザインを基軸とした観光施策の展開)

まずは、駒ヶ根高原グランドデザインを基軸とした観光施策を展開します。

主な事業としては、グリーンスローモビリティの導入に向けた検討、交通事業者と連携したバス待ち時間の有効活用、サイクルツーリズムなどを中心とした体験型観光地域づくりの推進、地域交通事業者に自転車が持ち運べる車両の導入の要望、テレワーク・ワーケーションの推進、来訪者と地域住民の満足度を上げるための取り組み、SNS等を利用した情報発信の充実などを、一つ一つ積み上げて、滞在型観光を目指すとともに、地域資源を活かした観光地域づくりに取り組んでまいります。

(中央アルプス国定公園の魅力を活かした活用と適正な保全)

中央アルプス国定公園の魅力の活用と適正な保全にも努めてまいります。

登山者・観光客・地域住民の皆さまに「また来たい」と思っていただける山岳観光都市を目指します。

主な事業としては、新しい輸送手段(路線バスの代替案)の方向性の検討、中央アルプスの稜線における統一道標の整備の推進、空木岳から宝剣岳までの縦走路及び登山道の整備、檜尾小屋及びテント場の適正管理、中央アルプス国定公園の情報発信などを行い、中央アルプスの魅力を生かした誘客を進めます。

また、貴重な自然環境を後世に残していくため、適正な維持管理や環境保全活動を強化するとともに、山岳遭難を未然に防止するため安全登山に係る取り組みも強化してまいります。

6.カーボンニュートラル推進プロジェクト

次に、6つ目の重点プロジェクト、カーボンニュートラル推進プロジェクトであります。温室効果ガスの排出により地球温暖化は進行しており、世界各地で自然災害等が発生しています。カーボンニュートラルな社会の実現に向けて、さまざまな施策を推進していきます。

(家庭への再生可能エネルギー施設促進・公共施設への再生可能エネルギー施設導入)

まず、国の「脱炭素ロードマップ」で、2030年までに公共施設の50%に太陽光発電設備を設置するとした目標に向けて、調査を進めます。また、県のゼロカーボン戦略と連携した、家庭への再生可能エネルギー設備や蓄電池の導入のほか、省エネ家電への買い替え等の支援を通じ、行政と市民の皆さん、事業所が一体となって取り組みを進めてまいります。

【2】基本目標

以上重点プロジェクトについて説明しました。

次に、将来像を実現するための5つの基本目標に沿って説明いたします。

1.ひとづくり

初めに、1つ目の基本目標の「ひとづくり」であります。

(妊娠期から子育て期の切れ目ない支援)

安心して妊娠・出産・子育てができるよう、「子育て世代包括支援センター」の妊産婦健診体制や発達特性のある子どもの早期発見・早期療育の機能を、引き続き強化していきます。子どもが健やかに成長するための支援や環境整備を図り、妊娠期から子育て期の切れ目ない支援も実施します。

また、子宮頸がん予防ワクチンの定期接種は、国の方針により、これまで定期接種の積極的勧奨を控えてきましたが、方針が変更されたことに伴い、対象となる方への接種勧奨を本年4月より再開してまいります。

(家庭・地域の子育て力の向上)

療育を必要とする子どもの支援と、家庭機能の低下にともなう児童虐待、学力や友人関係、発達特性等を起因とした不登校などの諸問題において、子どもを守る観点から、引き続き家庭児童相談員や教育相談員等を配置し、関係する機関等との連携を密にし、あわせてICT技術も活用した支援をしてまいります。

(幼児期の健全育成を推進)

子どもの体力や運動能力が近年全国的に低下している原因として、ライフスタイルの変化が強く影響していることが指摘されています。市内の公立保育園・幼稚園の年長園児を対象にした運動能力評価では、全国と比較して同程度以上の結果が得られています。この結果を維持し、さらなる向上を目指す取り組みを進めてまいります。

また、少子化、核家族化により地域社会の子育てへの関わりの希薄化が懸念されています。園児の地域への愛着を形成し、自然や駒ヶ根市の歴史や文化を知ってもらうために、地域と連携して特色ある活動を実践し、全保育園・幼稚園で県の認定を受けた信州型自然保育(自然保育)を継続して推進してまいります。

昨年策定した公共施設個別施設計画で、老朽化等により計画期間前期に対策を実施するとした保育園・幼稚園の施設について、適正配置等を検討していきます。同時に、時代に即した、新たな幼児教育プランを策定し具体的な再整備計画を策定します。

(子どもの食育を推進)

食育は、さまざまな経験を通じて、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実現する、人間を育てることであります。小中学校では「駒っ子給食」や「お弁当の日」の取り組みを継続するとともに、保育園・幼稚園での親子クッキングはコロナ禍の状況を見ながら再開してまいります。

(学校教育の充実)

また、確かな学力や豊かな人間性、健やかな体をそなえ、夢や希望を抱いて、自らの力で未来を切り開く力を持った子どもを育てることが重要です。コミュニケーション力や学ぶ意欲、体力の低下、自然体験の不足などが課題となる中、自己肯定感と自尊感情を持ち、学力や体力、人間性、個性などを伸ばす教育や、教育環境の充実を推進してまいります。

ICT教育では、ハード面の整備を進めてきました。タブレット端末等を最大限活用した学習環境の整備を進め、ICT支援員の増強と指導者用デジタル教科書を引き続き導入してまいります。

また、老朽化が課題となっている竜東給食センターについては、児童生徒の減少などを考慮し適正な整備について検討を進めてまいります。

(学校・家庭・地域社会との連携強化による教育力向上)

地域・社会へのかかわりが希薄化する一方、情報化社会の進展で、子どもや若者が人間性や社会性を育むためのさまざまな人との交流や体験活動が減っています。そのため、学校・家庭・地域が連携しコミュニティースクール等に取り組んでいく必要があります。

(生涯学習を推進)

地域に根ざした文化や、住民が育んできた歴史、伝統を生かし、人材を掘り起こしつつ、特色あるまちづくりを進めるためには、拠りどころとなる社会教育施設の役割は重要です。

令和2年度に移転新築した赤穂公民館(地域交流センター)は3年目を迎えます。文化センターとあわせた、「生涯学習・社会教育と文化芸術」の拠点施設として、中沢・東伊那公民館、図書館・博物館などとも連携し、活性化を図ってまいります。

(文化財の保存と活用)

文化財につきましては、学芸員を配置し、埋蔵文化財の保存管理に努めます。また、市指定文化財保存管理計画を策定し、保存と活用について検討を進めてまいります。

(文化芸術活動を推進)

文化センターについては、建築後35年が経過し老朽化が進んでいるため、改修に向けた調査を実施し、基本計画等を策定します。

図書館事業では、若い世代の読書を推進するため、蔵書予算を増額し、小学1年生を対象としたサードブック事業では、おすすめ本のリスト配布を本の配布に拡充します。また、「第4次子ども読書活動推進計画」の策定を行います。

さらに、文化芸術に触れ、伝統を継承していく人づくりのため、ジュニア駒展、ジュニア和楽器隊、エル・システマなどにも引き続き取り組んでまいります。

(市民スポーツを推進)

体育施設については、個別施設計画に基づき駒ヶ根高原庭球場の更新を行います。

また、「第2次スポーツ推進計画」の策定を行います。

令和3年度の「信州駒ヶ根ハーフマラソン」は3キロメートル・5キロメートルの部を天竜川河川敷での「ロードレース大会」として開催し、ハーフマラソンは「リモートマラソン大会」として開催しました。令和4年度は新型コロナウイルスの感染状況を確認しつつ、関係団体や市民の皆さまとともに、より充実した大会となるよう検討してまいります。

また、令和10年(2028年)に長野県で開催される第82回国民スポーツ大会に向けて、引き続き、県をはじめ関係者、関係団体等と協議し準備を進めてまいります。

(市民参加の促進と市民活動の推進)

市民参加の促進と市民活動の推進では、多様な主体が違いを認め合い、主体的・自発的に活動できる「広場のようなまち」づくりのための環境や制度を整えてまいります。

市民の皆さまがまちづくりや政策形成の過程に積極的に参画できる機会を確保するため、SNSなどを効果的に使い、情報の共有を図ってまいります。

(国際交流と多文化共生を推進)

国籍を問わず、認め合い、尊重し、地域社会の一員として活躍できる社会づくりに向け、国際交流と多文化共生も推進してまいります。

特に駒ヶ根市には全国に2か所しかない、青年海外協力隊(JICA)の訓練所や、協力隊員OBで組織された青年海外協力協会(JOCA)の本部があります。関係する皆さまと連携して「みなこいワールドフェスタ」や「母子保健プロジェクト」の継続的な取り組みを進め、「(仮称)アジア版ダボス会議」への発展を見据えた「駒ヶ根フォーラム」の開催などに取り組んでまいります。

(人権が尊重される社会の実現)

また、人権が真に尊重される社会を実現するため、令和4年度から駒ヶ根市パートナーシップ宣誓制度を導入します。性的マイノリティーや事実婚カップルなどの皆さまが生きづらさや困りごとを軽減し、多様性の尊重などをはかり、誰もが暮らしやすい市を目指してまいります。

(男女共同参画社会づくりの推進)

令和4年度からは、駒ヶ根市男女共同参画計画「あなたと私のいきいきプランパート6」がスタートします。男女が人権を尊重し、あらゆる分野で個性と能力を発揮し、責任を分かち合い、自分らしく生きることのできる社会の実現を目指してまいります。

2.健康づくり・支え合いの地域づくり

次に、2つ目の基本目標の「健康づくり・支え合いの地域づくり」についてです。

(健康づくり習慣の普及)

健康づくりでは、駒ヶ根市の課題である高血圧対策に引き続き重点を置いて取り組みます。健診事業では新たに胃の内視鏡検査を始めるほか、生活習慣病の発症、重症化を予防するため、受診率の向上と保健指導の充実を図ってまいります。

(高齢者の保健・福祉・介護の体制を整備)

本年から、団塊世代の皆さまが後期高齢者の仲間入りをします。高齢になっても健康で生き生きと暮らすことができるよう、また、持続可能な社会保障制度とするためにも健康寿命の延伸はますます重要となります。

住民の皆さまが主体となって介護予防に取り組む「通いの場」は、介護予防にとどまらず、生活支援の活動に発展し、昨年は、「健康寿命をのばそうアワード」で厚生労働大臣優秀賞を受賞しました。

さらに充実した活動ができるように、新たな担い手の発掘などを進め、地域を支援してまいります。

(健康保険・福祉医療制度の運営)

国民健康保険は、制度改革から5年目を迎え、国保財政は安定的に運営されています。被保険者1人当たりの医療費が増加傾向にあるため歳入不足が見込まれますが、新型コロナウイルス感染症による厳しい経済状況をふまえ、国民健康保険事業基金を活用することとし、国保税率は現状のまま据え置くこととします。

また、医療費抑制に繋がるよう、引き続き各種検診事業や、健康づくり事業に取り組みます。さらに、マイナンバーカードによる健康保険証の普及を進めてまいります。

(地域医療体制の充実)

地域医療では、かかりつけ医と病院、福祉の連携による医療・介護サービスの質の向上と充実をさらに進めるため、医師や介護関係者で構成する「駒ヶ根市在宅医療介護連携推進協議会」を中心に、関係機関の連携体制の充実や重症化予防に取り組みます。

また、昭和伊南総合病院につきましては、引き続き伊南地域の中心市として人的・財政的支援をしてまいります。

(障がい者の生活支援と社会参加を推進)

障がい者支援については、地域の一員として安心して、いきいきと暮らしていけるよう、市民・事業所・行政が助け合い、支え合い、連携することにより、生活支援と社会参加を推進してまいります。

(生活困窮者への支援)

生活に困窮する方への支援は、生活就労支援センター「まいさぽ駒ヶ根」を総合相談窓口として、関係部署と連携し自立に向け、きめ細かな支援となるよう、進めてまいります。

3.ひとの流れづくり

次に、3つ目の基本目標の「ひとの流れづくり」についてです。

(地域資源を活かした魅力ある観光地域づくり)

新型コロナウィルス感染拡大により、観光地の来客は落ち込んでいます。駒ヶ根高原グランドデザインを具現化する事業を行い、中央アルプス国定公園とあわせて、魅力向上を目指していきます。

7月22日にオープンを予定している檜尾小屋に、多くの登山客が訪れていただくよう指定管理者とともに準備を進め、愛される温かな山小屋を目指します。

また、駒ヶ根ファームス周辺のエリアに設置した無料Wi-fiを活用して、観光客の人流解析やアンケートを行い、ニーズや動向を探る実証実験を続けていきます。

(高速交通網を活かした広域観光連携)

リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の開通を見据え、伊那路・ 木曽路など広域的な観光連携を進めてまいります。

多様な関係者と協働・連携し、観光資源をブラッシュアップし、「駒ヶ根ファン」を増やすよう努めてまいります。

(移住・定住の促進)

近年、コロナ禍も後押しして子育て世代を中心に地方移住への関心が高まっています。移住・定住事業者でつくる「信州駒ヶ根暮らし推進協議会」と連携して、都市圏でセミナーや相談会を開催し、市内での体感会を通じて駒ヶ根の魅力を伝え、移住・定住に繋げてまいります。仕事や住居など情報発信を積極的に行い、市民の皆さまと移住者が情報交換できる、ネットワークの構築も図ってまいります。

(関係人口の創出・拡大)

人口減少の進行で、さまざまな担い手不足が想定されます。駒ヶ根市に思いを寄せるさまざまな人々が、多様な形でまちづくりや地域づくりに関わり、駒ヶ根市への愛着を深め、やがて、定住にも結びつくような取り組みを進めてまいります。

具体的には、「都市住民との交流事業」をはじめ、「テレワーク事業」や「ワーケーション事業」などに取り組みます。

4.しごと・ものづくり

次に、4つ目の基本目標の「しごと・ものづくり」についてです。

(優良農地の確保と有効活用・農村環境の保全)

持続可能な農業の実現に向け、中山間地域直接支払事業、多面的機能支払事業による農地や施設の保全に取り組み、生産基盤の整備をはじめ、防災機能の維持・強化となる農業用水路等の整備を推進します。

優良農地の確保と有効利用を促進し、耕作放棄地の発生防止・解消にも取り組んでまいります。

(暮らしを豊かにする魅力ある地域農業を創出)

また、農業従事者の高齢化や担い手不足といった課題に対し、引き続き営農センターを中心に魅力ある農業の実現に向けて取り組んでまいります。

駒ヶ根市の主要農産物の一つである水稲については、米価下落を防ぐためにも、引き続き需要に見合った適正生産に努めます。高収益作物の栽培面積の拡大を推進し、6次産業化につきましては、黒ごま、二条大麦、 そば等のさらなる栽培面積や販路の拡大に取り組みます。

認定農業者や新規就農者等の担い手育成を図り、農地利用の集積・集約化を進めてまいります。自然災害等のリスクに対応するため、収入保険制度への加入促進も図ります。

ふるさとの家やシルクミュージアムなどを中心に地域活性化を図るため、本年度に続き、8月に近隣自治体や関係団体等と連携し、「糸平フェスティバル」を開催します。駒ヶ根市出身の実業家、田中平八が日本経済発展の基礎を築いた功績を市民で共有し、地域振興につながるよう取り組んでまいります。

(新しい技術を活かしたスマート農業を推進)

スマート農業は、省力化や効率化を進め、規模拡大や所得向上につながる効果が期待されています。営農センターを中心に推進体制を構築し、実証成果や研修会等を踏まえ、農業機械や機器などの導入に向けて支援してまいります。

(多面的機能を発揮して暮らしを守る森林づくり)

林業振興では、景観保全や災害防止のため多様な機能を有する森林資源の持続的な保全と活用を進めます。森林環境譲与税等を活用した事業や林道開設事業、松くい虫防除対策事業に継続して取り組むとともに、ニホンジカや二ホンザル等による農作物被害を防ぐため、有害鳥獣対策事業を推進してまいります。

(活力ある商業・サービス業の振興)

商業振興では、コンビニエンスストアやネットショッピングなど商業形態が多様化し、それぞれの店が地域特性や消費者ニーズに応じて、魅力的で個性的な力をつけていく必要があります。

そのために、商工会議所と連携して商業環境の整備や経営力強化を支援し、経営基盤の安定を図り、つれてってカードの改善を検討するなど、特色のある取り組みを進め、地域と密着した魅力ある商業を目指してまいります。

(人が集まる「街なか」の魅力づくり)

街なかでは、こまがねテラスプロジェクトの活動を通じ、対面による触れ合いなど商店街の良さを生かした商業環境の整備を進め、賑わいの創出を図ってまいります。

また、中心市街地は広小路地区を始め将来的に老朽化した建物の更新が必要になることから、まちづくりの関係者などと協議しながら、市民が想い描くまちづくりビジョンをデザイン化してまいります。

まちなかに人の流れを創出する、次の取り組みとして、「生涯活躍のまちづくり」をさらに拡充し、進めてまいります。令和2年度に策定した「生涯活躍のまち事業計画」で定めた「交流・居場所づくり」、「学びと交流の場づくり」「生涯活躍のまちが目指す健康づくり」を、地域再生推進法人の青年海外協力協会(JOCA)を中心とした、「生涯活躍のまち推進協議会」と連携して取り組んでまいります。

また、「生涯活躍のまちが目指す健康づくり」を進めるために、昨年、中心市街地にオープンした「ゴッチャウェルネス駒ヶ根」はフィットネスクラブに加えて、同居する「こまがね健康ステーション」の利用も多く、順調な一歩を踏み出しました。今後もこの施設を軸に、賑わいの創出に取り組んでまいります。

(新たな高付加価値産業の振興と企業誘致の推進・地域を支える中小企業の経営基盤強化と人材の創出)

ものづくり産業は、駒ヶ根市の産業の大黒柱であり、持続的な発展が必要です。新型コロナウイルス感染症が顕在化させた不確実性の高まりに対処するための戦略として、ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)の強化が挙げられ、新たなビジネスモデルの構築が求められています。

そのため、中小企業者が行う新製品・新技術開発や販路拡大などの事業を拡充し、企業の稼ぐ力を強化する支援を行ってまいります。

また、地域経済が持続的に成長するために、地域資源を活かした企業立地の促進を行い、産業基盤の強化を目指してまいります。

人材不足の深刻化に伴い、高度な技術者など優秀な人材の育成・確保を図る必要が高まっています。大学・高校など教育機関との連携や、駒ヶ根雇用対策協議会の事業の充実などにより、地域経済を支える人材の確保に努めてまいります。

5.安心・快適なまちづくり

次に、5つ目の基本目標の「安心・快適なまちづくり」についてです。

(資源循環型社会の形成)

環境衛生対策では、「駒ヶ根市ごみ減量行動計画(第4期)」に基づき、資源物の分別徹底、生ごみの減量化や各家庭での堆肥化のほか、食品ロスの削減に向けた取り組みを推進してまいります。

また、「プラスチック資源循環促進法」が4月施行されることに伴い、広域連合と連携した製品プラスチックの資源化に向けた取り組みや、ごみ出しが困難な世帯への支援策等についても引き続き検討を進めてまいります。

(環境保全の推進)

環境保全では、持続可能な循環型社会の実現に向け、市民の皆さまや事業者、行政が一丸となって「第3次環境基本計画」に沿った環境負荷軽減の取り組みを進めます。

また、中央アルプスでは、平成30年度、50年ぶりにライチョウが発見されて以降、環境省によるライチョウ復活事業が進められ、昨年中央アルプス生まれのライチョウが誕生しました。保護の取り組みなどを学習する場として、本年度に計画していました「第20回ライチョウ会議」は、コロナ禍の影響で来年度に延期されました。宮田村のほか、関係機関と協力して開催してまいります。

(安心して暮らせる住環境の整備を推進)

住環境の整備では、都市公園が安全・安心な憩いの場としてご利用いただけるよう、「公園施設長寿命化計画」に基づき、計画的な修繕や更新を実施してまいります。

北の原公園はテニスコートを撤去し芝生広場に整備し、駐車場の整備も進めます。

また、適切な管理が行われていない空き家が増加し、防災、衛生、景観などに影響を及ぼしています。一方で、地方移住への関心の高まりから、空き家の活用も重要です。

これらの課題を踏まえ、「第2期駒ヶ根市空家等対策計画」に基づき、空家の発生の抑制や利活用など、地域や関係機関等と連携して対策をより推進してまいります。

市営住宅につきましては、「ストック活用計画」や「長寿命化計画」などに基づき、外壁塗装やユニットバスの設置など安心して住める住環境の整備を計画的に行ってまいります。

地籍調査事業では、令和4年度は、伊駒アルプスロードの事業化に伴い北の原地区の調査に着手します。

(生活に密着した道路整備を推進)

生活道路につきましては、各区の要望に基づき危険箇所の改良、老朽箇所の修繕等に取り組んでまいります。特に、光前寺南線等、通学路の歩道の整備や段差解消等を進め、安全・安心して通行できるよう、対策を進めてまいります。

また、「橋梁長寿命化修繕計画」に基づく橋梁の予防保全、舗装については国の補正予算を活用し、幹線道路を中心に改修を実施してまいります。

(幹線道路網の整備を推進)

リニア中央新幹線や三遠南信自動車道等、高速交通網へのアクセス向上を図り、産業・観光振興や交流人口拡大等、地域活性化に資する都市基盤整備を進めます。

伊那谷の南北交通軸である、国道153号伊駒アルプスロードは、国の直轄権限代行事業として事業着手されました。国・県や地域の皆様と連携し、事業進捗に向けて取り組んでまいります。

また、幹線道路は道路整備プログラムに基づき、光前寺南線、本曽倉線等の整備を始め、都市計画道路中割経塚線の伊南バイパス東側の未整備区間について、事業化に向けて調査及び設計に着手してまいります。

(地域公共交通の確保)

「リニア中央新幹線」の整備効果を地域活性化に最大限活かすために必要な、長野県駅から駒ヶ根市までの2次交通、その先の3次交通の早急な構築に向け、県や関係団体等と連携して取り組んでまいります。

また、地域DXの取り組みとして、市民の足となる「こまタク」の使い勝手の向上のため、予約配車システムの改善を進めます。新たな交通システムとして令和3年度から始めた「グリーンスローモビリティ」の実証実験も拡大し、安心・快適に利用できる地域公共交通の確保を図ってまいります。

(上下水道事業の持続と安全・安心を確保)

上下水道事業の持続と安全・安心のために、水道事業では、基幹管路の耐震化と、老朽化した配水管及び配水池等の電気・機械設備の更新を計画的に進めてまいります。

また、老朽化した切石第1配水池を、令和5年度末までに、2,000立方メートルのステンレス配水池に更新し、異物混入時の復旧時間を確保するとともに、災害時における給水拠点とし、安定供給と安全・安心の確保を図ってまいります。

下水道事業では、駒ヶ根浄化センターと、老朽化した農業集落排水事業8地区の処理施設等の長寿命化に取り組みます。

供用開始から四半世紀が経過した駒ヶ根浄化センターの施設の強靭化を図るため、ストックマネジメント実施計画の策定に着手するとともに、接続促進に積極的に取り組み、さらなる水洗化率向上を目指してまいります。

上下水道事業の持続のために、引き続き、施設等の計画的な修繕等と適正な維持管理を行い、安全・安心の確保に努めます。

(景観に配慮したまちなみを創造)

景観に配慮したまちなみの創造では、景観計画を進めるとともに、屋外広告物の改善に向けて取り組んでまいります。

(激甚化する災害への対策強化)

近年、異常気象等に起因する激甚な災害が各地で発生しています。駒ヶ根市でも、昨年8月の豪雨で太田切川の河床が大幅に低下する事態が起きました。幸い人的な被害はありませんでしたが、地形が急峻で地質が脆弱な当地においては、大規模な土砂災害等が起こる危険性は依然高いと言えます。

土砂災害を防ぎ、地域住民の生命財産を守るため、引き続き砂防事業を推進してまいります。特に、現在国の直轄で進められている太田切川流木止工、古屋敷沢第2砂防堰堤、県で進められている唐沢川、瀬早川及び塩田川の砂防事業、中沢大曽倉地区の急傾斜対策事業等について、国県や地域の皆様と連携し、事業促進を図ります。

(地域防災力の強化)

また、南海トラフ地震の発生確率が少しずつ高まっています。このような大規模災害に備え、防災・減災対策や災害対応体制の強化に引き続き取り組んでまいります。

「自らの命は自らで守る」という自助の精神のもと、引き続き、避難所における開設運営訓練の実施や住民主導型警戒避難体制の構築など自主防災組織の強化に取り組んでまいります。

こうした地域の安全確保で、消防団の役割は大きくなっています。団員の確保対策として、手当等の処遇改善を行います。また、継続して準中型自動車の免許取得補助を行うとともに、新たにバイク免許取得の補助制度を創設します。

(防犯・交通安全・消費生活対策を推進)

また、安心・安全なまちづくりのため、防犯活動や交通安全活動を推進してまいります。

消費者行政では、複雑多様化する特殊詐欺などに遭わないため、より身近で相談しやすい消費生活センター窓口の充実に努めてまいります。

特に、高齢者と、成年年齢が引き下げられる若者を中心に、地域や関係機関と連携した見守り活動や、有線放送、メール配信などさまざまな媒体を利用し被害防止の啓発を行ってまいります。

また、新たに伊南4市町村の相談業務を担う駒ヶ根市消費生活センターを創設し、構成自治体や県の機関と連携を図り、より効率的かつ効果的な事業運営を推進してまいります。

むすびに

以上、施策の一端を申し上げました。

こうした施策全体の基盤となり、ウィズコロナをにらんだ新たな時代に対応するため、2つの柱を設けました。一つはDXの推進です。本年度からDX戦略室を設け、IT企業からお招きした2人の専門家をリーダーに行政、地域の2つの分野でデジタル化に向けた取り組みを進めています。あらゆる事業がデジタル化を抜きに考えられなくなっております。新年度には一部の行政手続きがオンライン化される予定で、順次、具体化を進めていきます。

もう一つは「シン“KOMAGANE”プロジェクト」です。最初に申し上げた通り、コロナ禍から新たな価値観が生まれ、社会が変わろうとしています。まちづくりに求められる課題を探り、成果を庁内で共有し施策に生かすことが狙いです。例えば、地域の持続可能性の大きな鍵を握る、若い女性を引き付ける方策などを調査・分析したいと考えております。駒ヶ根市をアピールするプロモーション戦略などにも取り組んでまいります。

大きな課題である財政再建は、将来負担比率などの指標を改善することができました。しかし、県内の各市などと比べ、なお高水準であり、一層の取り組みを続けていかなくてはなりません。公共施設については、既にお示しした、10年で1割削減する計画に沿って、新年度から具体的な統廃合を進めてまいります。また、今回策定した「行財政改革プラン2022」で、事業実施にあたっては、最長3年間で見直しするサンセット規定を導入しました。政策効果を点検し、不要な事業は削減し、より効率的な取り組みを進めていきます。限られた財源と資産を有効活用し、職員が一丸となって、効率的な行財政運営の追及や積極的な歳入確保などに努め、持続可能な自治体運営に取り組んでまいります。

議員の皆さまにおかれましては、一層のご理解とご協力を賜りますとともに、市民の皆さまの積極的な市政への参画とご支援、ご協力をお願い申し上げ、令和4年度の施政方針とさせていただきます。

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更新日:2022年03月03日