JICA海外協力隊「特別派遣前訓練」の活動紹介

世界各国で活躍するJICA海外協力隊は、任国への派遣前に駒ヶ根などにある訓練所で派遣前訓練を受けます。令和2年4月から開始予定であった派遣前訓練は、新型コロナウイルスの影響で延期。しかし、希望する訓練生が特別派遣前訓練として、全国各地で地域貢献活動に取り組みました。

市内でも、令和2年9月から2名の訓練生が地域貢献活動に取り組んだ様子を紹介します。(訓練所での派遣前訓練は、令和3年4月から再開されています。)

活動報告会(令和2年12月8日)

報告会での発表の様子

私たちは、3カ月間にわたり、日本語教室の運営支援やたき火を軸とした旅行パッケージの提案等を行うため、地域の皆さんと共に活動をしてきました。活動を通して考えた提案を12月に行われた特別派遣前訓練終了報告会で発表しました。

特別派遣前訓練を終えて…

地域の最大の魅力はそこに住む人だと思います。観光は、いかに地域を巻き込んで地域全体で盛り上がっていくかが課題だと感じました。コロナ禍で大変な時に受け入れていただき、ありがとうございました。この経験を生かし任地で頑張ります(渡邊 博次)


外国籍住民の方と地域、自治体を結びつけるにはコーディネーターのような存在が必要だと感じました。訓練が延期となり落ち込んだ時期もありましたが、駒ヶ根でたくさんの方と出会うことができて思い出深い時間になり、感謝しています。(佐野 枝里菜)

 

 

佐野さんと渡邊さんの訓練は終了しましたが、12月から新しい訓練生が活動を始めました。

令和2年12月からの特別派遣前訓練の訓練生
小林 貴史さん 長野市出身、ガボンにパソコンインストラクターとして派遣予定
西岡 昌彦さん 名古屋市出身、パラグアイに卓球の指導者として派遣予定

 

たき火モニターツアー(令和2年11月8日)

たき火を楽しむ参加者

たき火を楽しむ参加者

私たちは在日外国人向けに、たき火を盛り込んだツアーを企画しました。このツアーは、伊南地域を「たき火の聖地」として新たにブランド化するにあたり、たき火をどのように活用するかを実証実験する狙いがあります。

ツアー当日は、千畳敷やシルクミュージアム、光前寺など市内の観光スポットを回り、駒ヶ根の自然や日本文化を体験しました。日が暮れてきた頃に、駒ヶ根キャンプセンターでたき火を開始。参加者の皆さんは、自国の歌を歌ったりして、それぞれが思い思いの楽しみ方をしていました。

ツアーを企画して感じたこと

外国人の皆さんは、日本人とは違ったたき火の楽しみ方をしていて、すごく盛り上がっていました。そういった反応が見られてとても参考になりましたし、たき火は外国人にも響くコンテンツだと感じました。日本の文化を楽しんでくれたのも良かったです。(渡邊)


いろいろな人が壁無く交流していて、地域とのつながりが感じられたツアーになりました。光前寺で三味線に合わせて民謡を踊った時には、他の観光客と一緒に踊ったり、三味線奏者の皆さんと記念撮影したりしている姿を見てうれしい気持ちになりました。(佐野)

日本語教室でまちなか散策(令和2年10月31日)

日本茶の説明を聞く受講生ら

日本茶の説明を聞く受講生ら

私たちは、市内で外国籍の方の支援を行っている「地球人ネットワークin駒ヶ根」の皆さんと一緒に、日本語教室を開催しています。週2回ほど教室に参加し、受講生の皆さんと日本語で会話をしながら、日本文化を学ぶ活動のお手伝いをしています。

教室では、机での学習のほかに、フィールドワークも実施。10月には、約20名の受講生と一緒に、駒ヶ根のまちなかを散策しました。途中で商店や図書館などに立ち寄り、酒屋さんでは、「おいしいワインはどれですか」と日本語で質問し、お店の方との会話を楽しみました。

日本語教室で感じた事

教室では受講生の皆さんが日本での生活を楽しんでいる様子がわかり、うれしい気持ちになります。また、「微妙なニュアンスが伝わらずに、相手を不快な気持ちをさせてしまうことがある」と聞き、伝えることの難しさを実感しました。(渡邊)


教室にはアジア圏出身の方が多いのですが、初めて知ることが多く、逆に勉強になり、任国に派遣されてからも頑張ろうという気持ちが湧いてきます。教室に関わることで、駒ヶ根にも知り合いができ、地域とつながることができたのがうれしいです。(佐野)

 

特別派遣前訓練 隊員紹介

佐野枝里菜さん

佐野 枝里菜さん

愛知県知多市出身

平成2年生まれ

派遣予定国:ベナン

大学時代、ザンビアに6カ月間滞在していた経験から、途上国と関わりたいと商社に入りました。仕事をする中で、より現場に近い場所で働いてみたいと考えていたところ、協力隊の友人に勧められ、隊員になろうと決めました。

今回の訓練では、在住外国人の実態調査を行います。得た情報を日本語教室のボランティアと共有し、より実情にあった日本語教育ができるよう活動します。外国人と地域の橋渡しになれるよう、頑張りたいです。

 

渡邉博次さん

渡邉 博次さん

静岡県富士市出身
平成5年生まれ
派遣予定国:ボツワナ

フィリピンへ留学をしていた際、協力隊OGの方と関わりがあり協力隊に興味が湧きました。普通に働いていてはできない経験をして、自分自身も成長できればと協力隊へ入りました。

市での主な活動は、外国人向けの、たき火を通じた観光事業の促進です。モニター ツアーを企画し、感想等を聞きながら、ツアー内容の完成度を高めていきます。駒ヶ根の魅力を味わいながら取り組みたいです。

この記事に関するお問い合わせ先

企画振興課 地域政策係

〒399-4192
長野県駒ヶ根市赤須町20番1号
電話 0265-83-2111(代表) 内線242
ファックス 0265-83-4348
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更新日:2021年01月19日