第13回プラチナ大賞でカイコプロジェクトが経済産業大臣賞

受賞写真(全体)

第13回プラチナ大賞(プラチナ大賞運営委員会・一般社団法人プラチナ構想ネットワーク主催)において、当市の取り組み「小さな繭が地域を紡ぐー伝統産業から創薬生産へ駒ヶ根カイコプロジェクト」が、大賞(経済産業大臣賞)を受賞しました。

プラチナ大賞とは

イノベーションによる新産業の創出やアイデアあふれる方策等により社会や地域の課題を解決している企業や自治体等の取り組みを表彰する制度で、今回で13回目の開催です。

プラチナ大賞審査委員会の審査の結果、全50件の応募の中から、大賞(経済産業大臣賞)を受賞しました。

応募内容

テーマ

小さな繭が地域を紡ぐ-伝統産業から創薬生産へ 駒ヶ根カイコプロジェクト

取り組み概要

今回、大賞(経済産業大臣賞)を受賞した「カイコプロジェクト」は、九州大学発のバイオベンチャー「KAICO株式会社(福岡市)」と連携し、蚕を活用した医薬品開発と地域の伝統産業の再生等を目指す取り組みです。

同社は、蚕を使ったタンパク質生産技術によりワクチンや診断薬の開発を行っていますが、日本では養蚕の衰退により創薬用の蚕の確保が難しい状況にありました。そこで当市では、市民の皆さんの協力のもと蚕を飼育し、同社に繭を供給する仕組みを構築しました。

繭から蛹(さなぎ)を取り出して医薬品開発に活用し、不要となった繭ガラは当市に戻されます。繭ガラは繭クラフトや真綿づくりなどの地域資源として再利用され、地域の伝統産業の振興にもつながっています。

この取り組みは、3年前に就任したシルクミュージアム館長の「先端研究と地域の伝統産業をつなげよう」という提案から始まりました。蚕を飼育する「ミニミニ養蚕」と名付けられた市民参加型の活動として、シルクミュージアムのほか、使われなくなった教職員住宅や市役所、公民館などを活用し、子どもからシニア世代まで幅広い市民が参加しています。

餌となる桑の葉は、市内に残る桑園や休耕地を市民の皆さんから提供いただき、地域資源の有効活用にもつながっています。また、自分たちが育てた蚕が人や動物を救う薬の開発に役立つという希望は、取り組んでいただいている市民の皆さんの大きな励みにもなっています。

さらに、同社から支払われる蛹代金や繭ガラ製品の販売収益が地域に還元され、高齢者や障がいのある方も無理なく関われる、人と地域をつなぐ循環型の仕組みとして広がっています。

本プロジェクトは、先端研究と地域資源、そして人のつながりを融合した新しい地域モデルとして高く評価され、今回の受賞につながりました。

プレゼンの様子
賞状授与
受賞式の様子
全体集合写真
この記事に関するお問い合わせ先
農林課 農政係

〒399-4192
長野県駒ヶ根市赤須町20番1号
電話 0265-83-2111(代表) 内線415
ファックス 0265-83-1278
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更新日:2025年11月11日