夜をあるく

夜をあるく

(作)マリー・ドルレアン、(訳)よしい かずみ、(出版)BL出版

「おきて」真夜中、ママにそっと起こされて、ぼくたち家族は家を出ました。眠っている町の中を、足音を立てずにどんどん歩いていくと、道はいつしか山の麓から森へ。

夜の暗さに目が慣れて、自然を感じ取る感覚も研ぎ澄まされていきます。湿ったコケや木の皮のにおい、木の葉のさわさわした音、虫やカエルの声も響いてきます。空き地に寝転んで満天の星空をもっと眺めていたいけれど「さあ、先を急ごう。遅れたら大変」というパパの声。山の斜面を一歩一歩登って、たどり着いた山頂で、ついにその時が・・・。深い青色で描かれた夜の世界に差し込む光。そのまぶしさに圧倒されます。

この絵本には、にぎやかな楽しみはありませんが、静かでぜいたくな時間が流れています。夏休みに、家族や友人と新しい1日の始まりを見に行く、こんな冒険をしてみたくなる1冊です。

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