ぼくはいしころ

ぼくはいしころ

(作)坂本 千明、(出版)岩崎書店

主人公の黒い野良猫は、“自分は石ころと同じで、ひとりでポツンといても誰も気にとめない存在”だと思っています。声を出すのは危険なので、ずっと前に聞いた「こえをあげていいときは じぶんと なわばりを まもるとき それから だれかを すきになったとき」という、あたたかくて優しい大きなだれかからの教えを守って生きてきました。いくつかの言葉が浮かんできても、それは体の奥にあって口にすることはありません。黙っていれば平和で、なにも寂しくはないと猫は思っていました…… あの時までは。

自分を気に掛けてくれる存在と、その優しさに触れた猫はずっとふたをしていた思いに気付きます。その途端、体の奥にあった言葉が一気にあふれ出します。

冒頭の、どこか諦めたような表情やうたぐり深いまなざしが、驚きを経て、少しずつ心を開いて変化していきます。そして、安心して過ごせる場所を見つけるまでの猫の姿が、繊細な紙版画により豊かに描き出されています。

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